2023年2月、世界で最も致死率の高いウイルスの一つであるマールブルグ感染症は、13日に赤道ギニアで初めて確認された。 これまでに少なくとも9人が死亡し感染が疑われる人が16人以上になっている。今後も増える可能性もある。
ギニアのキエンテム州では200人を隔離し行動制限を行った。
致死率は88%と極めて高いがワクチンや承認された抗ウイルス治療薬は今のところ無い。
症状は突然の高熱、頭痛、倦怠感で、致死率は最大で88%にも及びます。
今回は、マールブルグウイルス感染症の原因、影響、守る方法についてお話します。
マールブルグウイルスとは、どのようなもので、どのように感染するのでしょうか?

マールブルグウイルスは、フィロウイルス科、マールブルグウイルス属に属する人獣共通感染症ウイルスで、最初は動物からヒトへ感染します。
さらに、感染した物質(血液・体液・排泄物・唾液)との直接接触や医療機関や家庭内の濃厚接触によっても感染することが空気感染はありません。
マールブルグウイルスとエボラウイルスは、ともにフィロウイルス科に属し、高い致死率を伴う大発生を引き起こす能力を有しています。
このウイルスの感染源となる動物はコウモリ・ネズミなどの媒体動物とされえていますが、感染経路はいまだ十分に解明されていません。
マールブルグ感染症はいつからある?
1967年旧西ドイツ・マールブルグで、ワクチン製造のためにウガンダから輸入されたアフリカミドリザルの腎臓を使った際に、研究員などの間に原因不明の熱性疾患が流行したのがはじまりで、フランクフルトや旧ユーゴスラビアでも同様の事例がみられました。
関西空港検疫所
つまり、マールブルグ感染症の名前の由来は、ドイツのマールブルグで初の発症例が確認されたからなんですね。しかも、今からかなり前からある感染症にはビックリしました。
記録に残っている被害状況
● 1967年 ユーゴスラビア 32人感染して7人死亡
● 1975年 ジンバブエ 3人感染して1人死亡
● 1980年 ケニア 2人感染して1人死亡
● 1987年 ケニア 1人感染して1人死亡
● 2000年 コンゴ共和国 154人感染して128人死亡
● 2005年 アンゴラ 277人死亡
● 2007年 ウガンダ 2人死亡
● 2008年 ウガンダ 2人感染
● 2012年 ウガンダ 15人感染して4人死亡
● 2014年 ウガンダ 1人感染
● 2017年 ウガンダ 1人感染
● 2021年 ギニア 1人とその家族が感染
● 2022年 ガーナ 4人感染して3人死亡
ここで注目する事はウガンダが非常に多いです。
感染事例が多いウガンダってどんな所?
ウガンダはギニア同様に赤道直下ですが、ウガンダは平均海抜1200メートルの高地あって平均気温は21~23℃で避暑の様な気候です。
琵琶湖の100倍あるビクトリア湖やナイル川や多くの河川があり自然があり「アフリカの真珠」と呼ばれています。
ウガンダでの発症例の多くはコウモリが多い?
狩りを楽しむために洞窟で生活していた男性や鉱山で働く人ががマールブルグに感染した例もありコウモリが多い様ですが、今のところ解明はされてません。
また、ギニア・ケニア・ウガンダ・コンゴ共和国などは赤道直下が共通点です。
その付近に旅行を考えてる人は動物に触れ合う時は注意が必要かもしれません。
日本におけるマールブルグウイルスの概要
マールブルグウイルス病(MVD)は、日本での発生は確認されていませんが、日本はアジアの近隣諸国に近いため、日本国内でウイルスが発生する可能性があると考えられています。
インドネシアは赤道直下です。 インドネシアは今までマールブルグ感染症はありませんしインドネシアは危険と言ってるわけではなく、旅行なりインドネシアを最大限楽しむ為にはリスクを理解した方がいっぱい楽しめると思います。
日本の保健当局は、近隣諸国から輸入される危険性があるため、MVDのような感染症に警戒しています。
マールブルグウイルス感染症の症状
MVDの症状の潜伏期間は1次感染だと感染後3日から7日の潜伏期間があり、
2次感染だと3日~10日と長くなる事もあります。
この潜伏期間だと日本国内に持ち込んでしまう事も覚えておきましょう。
初期段階では、発熱、頭痛、筋肉痛、倦怠感などの一般的な症状が現れ、他のウイルス性疾患とよく似た症状が見られます。
感染が進むと、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛など他の症状も現れます。病状が悪化すると、重度の出血を起こし、医師の診察や支持療法が必要になることもあります。
マールブルグウイルス感染症から守る方法
感染した病死動物(コウモリ・ネズミ)の体液や分泌物との接触を避けるとともに、感染した患者との接触を避ける。 海外での生肉は食べない!
また、定期的な手洗い、食品の十分な調理、感染の可能性のある人の体液で汚れた物との接触を避けるなど、安全で良好な衛生状態を保つことが重要です。
さらに、感染者との無防備な接触を避けることも重要です。
これらの対策は、マールブルグウイルス感染症の予防に欠かせません。
まとめ
マールブルグウイルス感染症は、致死率が最大で88%と、致命的な病気である可能性があります。
はっきりとしてませんが、コウモリ・ネズミなどの糞にはより注意した方が自分の身を多く守れる事に繋がりそうなので頭に入れておくといいでしょう。
どのように感染し、どのような影響があるのか、そしてどのように予防するのかを理解することが重要です。
簡単な衛生管理を行い、感染の可能性がある人との接触を避けることで、マールブルグウイルス感染の可能性を低くすることが可能です。